現在、多くの方にご愛用いただいているTenuisファスナータイプ。このモデル、2019年に薄いコンパクト財布としてクラウドファンディングで人気を集めたTenuis3(当時は帆布版)です。今回は、製品ページには書かれていないデザイナーSolaの当時の開発経緯を振り返ります。
↑当時1年ほど実際にデザイナーSolaが使っていたTenuisファスナータイプ帆布版
製品化を忘れて、ただの1ユーザーだった1年間
2019年8月のクラファン開始より1年以上前の2018年6月頃、すでに最初の試作品は完成していました。
最初は試験的な意味合いも含めて自分用に作ったものでしたが、日常で使い始めてみると、お世辞抜きであまりに使い心地が良すぎて、気がつけば製品化することを完全に忘れ、自分自身がその使い勝手の良さに説得されきって、ただの1人の熱心なユーザーとして日常的に使い込む日々が1年も続いていました。特殊なミニマル薄い財布を使っていることさえ忘れてしまうほど生活に馴染んでいました。
すぐに製品化、発表しなかった
製品化を忘れていた以外にも現実的な問題も頭の中にありました。1つ目は、当時初めて使用した山羊革という素材です。その希少性と入手のしにくさから、安定した供給がすぐには頭に浮かびませんでした。 2つ目は、核となるツインカードポケットの構造です。従来の縫製業界の制作方法とはかなり異なる特殊な設計だったため、「これを生産できるのか」という疑問がなんとなくありました。
隠しポケットの容量が増えた個人的なきっかけ
その後、プロダクトは帆布版から革版へと進化し、代名詞である隠しポケットの容量を増やす改良を行いました。これには個人的なきっかけがあります。(隠しポケット、実はTenuis第1,2世代からありました)
当時、私やスタッフが住んでいた家は鍵が1枚しかありませんでした。しかしその後、私が引っ越しをしたところ、家の鍵が3枚以上(玄関扉2枚、外門1枚)に増えてしまったのです。自分が困るということは、同じように困るユーザーがいるはず。そう思い、もともとデッドスペースだった部分に改良を加え、鍵スロットを4枚分まで収納できるよう容量を増やしました。
薄型、コンパクト、従来の財布、どれも専用スペースが無い財布に鍵を詰め込むと、ポケットがパンパン、凸凹に膨らみ、ズボンの後ろポケットに入れた時に目立つズボン跡の原因になります。しかし、Tenuisはデッドスペースの有効活用なので、鍵を入れてもスマートさを保てます。
お客様から「鍵4枚分は不要」という声をいただくこともありますが、使わなくても損はない多めのスペックと捉えていただければ幸いです。私当時、交通カードと支払い用カードを財布の表と裏に分けて入れたかったのでその点でも2カ所の隠すポケットをカード対応にしたのは非常に役に立ちました。溜まりがちなレシートの一時保管場所としても優秀で、同じようなユーザー様からは今でも本当に使いやすいと反響をいただいています。
それぞれのライフスタイルに合わせた選択を
今回はデザイナーSolaの個人的な舞台裏をお話ししました。Tenuisシリーズには、この歴史を持つファスナータイプと、直感的なアクセスができるフラップタイプの2種類があります。どちらもただ薄いだけでなく、ユーザー様の日常に寄り添えるようミリ単位で設計されています。
ご自身のスタイルにはどちらが合いそうか、ぜひ製品ページを参考にしながらじっくり選んでみてください。もし仕様について気になることがあれば、いつでもお気軽にお問い合わせください。



