SOLAHANPUの現在のラインナップは財布やポーチが中心ですが、過去には「Storio(ストーリオ)」という、ブランドとしては珍しいリュックサック(バックパック)タイプの製品を展開していました。

今回は、現在は再生産を行っていないこの「Storio」という過去の作品と、そこから得られた経験について記録します。
蝋引き帆布・防水・防犯へのアプローチ
Storioは、SOLAHANPUのアイデンティティである「蝋引き帆布」をメイン素材に使用し、さらに「防水性」と「防犯性」を高めるという、バックパックとしては非常に珍しいアプローチを試みた製品でした。
一般的なリュックはファスナーやポケットが外側に露出していることが多いですが、Storioはミニマルな外観を保ちつつ、海外旅行などのシチュエーションでも後ろから簡単に開けられないような、独自の防犯構造を取り入れていました。
初回生産で見えた課題と、再生産をしない理由
大変ありがたいことに初回生産分は完売となりましたが、実際に世に出して自分たちでも使い込んでいく中で、様々な考察や改善すべきポイントが多く見つかりました。
「もっとこうすれば軽くなるのではないか」「この部分の動作はさらにシンプルにできるのではないか」といった、設計者としての新たな気づきです。納得のいく形へとさらにブラッシュアップさせるため、Storio自体は初回生産以降、しばらく再生産を行っていません。
過去の実験が、現在のプロダクトに生きている
しかし、Storioの開発と初回生産で培った経験は、決して無駄にはなっていません。
無駄な凹凸を削ぎ落としたミニマルなシルエットの作り方や、外側から見えない隠れた防犯構造、そして限られたスペースに機能性を持たせるギミックなどは、その後に開発されたプロダクトへ確実に引き継がれています。
例えば、パスポートなどをスマートに守るトラベルウォレット「VOLARE」や、直近でリリースしたミニマルポーチ「Minim」の裏側開閉システムやFIDLOCKによる操作感などにも、Storioの時に試行錯誤した「防犯とミニマリズムの両立」というテーマが息づいています。
一つの製品としては一度お休みをしていますが、そこで得たデータや構造のアイデアは、形を変えて現在のSOLAHANPUの道具作りの土台を支えています。
ミニマルバックパックStorio



